調理家電として広く浸透したIHクッキングヒーター。使い勝手がよく、ガスよりも安全性が高いので、一人暮らしの方に是非おすすめしたい家電です。しかしメーカーによって規格や機能が様々で迷ってしまいがちです。
今回は、用途に合わせたIHクッキングヒーターの選び方を紹介していきますので、参考にしてください。
目次
IHクッキングヒーターのどこでも使えて便利
IHクッキングヒーターの大きな利点は、コンセントがあればどこでも使える、という点です。
一人暮らしの部屋にはコンロがなかったり、備え付けのコンロの火力が低かったりする場合が多いです。それに比べて最近のIHクッキングヒーターの火力は直火と遜色なく、火力調整やタイマーなど様々な機能もついています。
システムキッチンとはいかないまでも、備え付けのものより便利に調理を行えるようになります。設置工事も不要なものがほとんどなので、備え付けのコンロに不便を感じた人はIHクッキングヒーターに切り替えることをおすすめします。
IHクッキングヒーターの選び方のポイント解説
使えるフライパンのサイズ・種類を要確認する
ほとんどのIHクッキングヒーターには、使用できる鍋やフライパンの大きさの下限と上限が決められています。一人暮らしでは、小さいフライパンをよく扱うので、下限には注意してください。おすすめは、12cm~28cmの調理器具に対応しているものです。
また、これは調理器具を選ぶ際に気を付けることでもあるのですが、一部の鍋やフライパンはIH非対応となっています。せっかくIHクッキングヒーターとフライパンを揃えたのに使えない、なんてことにならないように、使えるサイズと対応製品かどうか、をよく確認してください。
IHクッキングヒーターは火力で選ぶ
火力幅はそのまま調理の幅につながるので、製品を選ぶ際に特に注目して欲しいポイントです。しかし、どの製品も高火力や、温度が早く高くなる、などをうたっていて、違いがわかりにくいかと思います。そんなときに参考にするのが、W(ワット)数です。
Wは、電子レンジなどでも500Wや600Wなどの数字を見かけると思いますが、ざっくり言ってしまうとこれが電化製品のパワーだと思ってください。家電であるならば、店頭でもネットでも目立つところに表記されていると思うので、すぐに見つけられます。
さて、ではIHクッキングヒーターに話は戻りますが、ずばり1400WのIHクッキングヒーターを是非おすすめしたいと思います。なぜかというと、調理の幅をできるだけ大きくするには、できるだけ高い火力を出せる製品がよいからです。
ならばもっと高いW数のIHクッキングヒーターのほうがいいのでは、と思われるかもしれませんが、一般家庭では、1500Wが限界なので、それ以上のものを買っても性能をフルに生かすことができません。
よって一部の新しい家庭やオール電化特化の家庭以外では、1400WのIHクッキングヒーターの購入をおすすめします。
お手入れのしやすさで選ぶフラットな表面のIH
調理をしていると、たとえどんなに気を付けていても汚れてしまいます。そこで欠かせないのが、掃除などの手入れです。掃除のしやすさの決め手のひとつが、表面がフラットかどうか、です。
表面がフラットではなく、凹凸があると、どうしてもごみや油が入り込んでしまい、汚れやシミの原因になってしまいます。表面がが平らだと、その心配がないので、表面をふくだけで汚れを落とすことができます。商品によってはボタンもタッチ式で、ボタンすら凹凸がないものもあります。
購入の際には、この手入れのしやすさを考えて、できるだけフラットなIHクッキングヒーターを選んでみてはどうでしょうか。
使うシチュエーションによって使い分けよう
一人暮らしの調理のメインに使う場合
一人暮らしを始めるにあたって、キッチンにコンロがない、またはコンロの火力が低すぎて日常的に使うには不便だという方でIHクッキングヒーターの購入を考えている方は多いと思います。そういう方は、火力幅が大きく、多機能なものを選んでください。
火力幅はそのまま調理の幅になるので、特に重視するポイントです。特に、最大でどのくらいの火力が出せるのかが、大きなポイントです。下限については、だいたいどれも保温ができる程度のものになっているので、ワット数を参考にしながら、強い火力が出せる製品を選んでください。
機能については後述する機能の記事を参考にして、欲しい機能の付いた製品を選ぶようにしてください。いろいろあって迷ってしまう、という方は、火力であったり、値段など、他の要素を中心に見て、おまけで便利な機能をつける、くらいに考えてください。
備え付けのガス、IHと併用する場合
IHクッキングヒーターの利点の一つとして、コンセントさえあれば、どこでも使える、という点があります。一人暮らしに限らず、鍋や焼き肉など、調理しながら食べたいときに大活躍です。
サブの調理器具として使う場合、置けるスペースに気を付けてください。機能としては最低限の加熱、保温、揚げ物の調理ができるものを選んでください。
鍋など、キッチン以外で使う場合
IHクッキングヒーターの利点の一つとして、コンセントさえあれば、どこでも使える、という点があります。一人暮らしに限らず、鍋や焼き肉など、調理しながら食べたいときに大活躍です。
そういった用途で使う場合は、保温などそれほど火力が必要としない調理がメインとなるので、火力や温度調節などの高性能な機能はあまり考えずに、テーブルなどの上に置きやすく、持ち運びしやすいように、コンパクトなものを選ぶとよいでしょう。
いろいろな機能を使って調理を快適にしよう
温度調整(火力調整)は必須
上述したように、火力の幅は調理の幅です。はじめの頃は、保温や炒め物ができる程度の火力で十分に感じるかもしれませんが、使っているとだんだん欲がでてきて、強い火力が欲しくなってきます。
メインに使う予定のものや、長く使っていこうと考えている方は、火力(温度)幅が大きい製品を選ぶことをおすすめします。あったら絶対に使う機能なので、火力幅があるものを、とくに上限の火力、に注目して選んでください。
タイマー機能で楽をしよう
どんどん便利なものが開発されている調理家電ですが、IHクッキングヒーターにも便利な機能がついてきています。その中の一つがタイマー機能です。
タイマー機能では、調理時間をあらかじめ設定しておくと、指定時間がくると自動で調理を停止してくれるので、放置しても大丈夫だけど時間がかかる煮込み料理のようなときに大変便利です。
揚げ物専用モードを活用しよう
IHクッキングヒーターには通常、揚げ物と加熱調理があります。自炊をあまりしてこなかった方の中には、ピンとこない方もいるかもしれませんが、とても便利な機能です。
特に直火との比較がわかりやすく、通常のガスコンロで油を加熱すると、どんどん温度が上がってしまい、揚げ物の具材が焦げてしまいます。揚げ物調理モードがあると、一定の温度を保ってくれるので、焦げてしまう心配がなく、同じような仕上がりんいなります。
家庭に備え付けのコンロにも揚げ物調理専用のモードがある場合がありますが、一人暮らしの賃貸だとない場合が多いので、揚げ物調理のモードがあるIHクッキングヒーターをぜひ選んでください。
その他の便利な機能を紹介
空焚き防止機能
IHクッキングヒーターの多くに備えられている機能の一つが、空焚き防止機能です。フライパンなどを置いていない状態で、調理ボタンを押しても加熱が始まらない、という機能です。ガスコンロだと火災の心配もあるので、安全のために必要な機能だと思います。
調理器具判別機能
上述の空焚き防止機能と関係がある機能で、調理不可能なフライパンなどを置いても調理が開始されない、ブザーなど電子音で教えてくれる、という機能です。調理器具を買ったあとで知らされても困る、と思うかもしれませんが、事故などを防ぐためにも必要な機能でしょう。
中華鍋を振るうならガスコンロがおすすめ
非常に便利なIHクッキングヒーターですが、鍋やフライパンをコンロから離して調理することができません。よって高火力で鍋を振りながら調理することに特化している中華鍋とは相性がよくありません。
中華鍋を自宅で扱いたい場合は、高火力の直火で調理できるガスコンロが必要になります。
人気のメーカーを紹介
家電量販店やネットショッピングでよく見かけるメーカーを紹介します。さきほど紹介した1400Wやフラットな面。あとはお好みの機能があるものを選べば、メーカーごとの違いはそれほど感じないと思います。
特定のメーカーに思い入れがなければ、欲しい機能やスペックで選んで問題ありません。ただし、やはり有名メーカーは保証や品質がいいので有名どころを紹介しておきます。
Panasonic
大手電機メーカーであるPanasonic。商品の数が多く選択肢が広くとれる点がおすすめです。
アイリスオーヤマ
アイリスオーヤマのクッキングヒーターは平らなものが多く、手入れのしやすさがいいだけでなく、多機能なものが多い点がおすすめです。
YAMAZEN
山善のクッキングヒーターはは状況に応じた調理モードを搭載している機種があって、調理の手間を軽減してくれる点がおすすめです。
まとめ
IHクッキングヒーターは、設置の手間がかからず、活躍の場も広い、と大変便利な調理家電です。これがないと調理を始められないといってもいいでしょう。
メインで使うのはもちろん、調理時間の短縮のためにサブとして使ったり、鍋や焼き肉などテーブルに置いて使うこともできます。
メインで使うならまずは火力に注目、サブもしくはテーブルの上での使い方を考えている方はシチュエーションに合わせて大きさに注目してください。その上で、お気に入りのメーカーだったりデザイン、もしくはここで紹介したような便利な機能を比較しながら製品を選んでいってください。