料理をするようになるともっといい調理器具を使ってみたいと思ったことがあるかと思います。
プロの料理人が使っているような包丁を使ってみたい。そんなあこがれである高級な包丁を紹介します。調理器具の中でもとくによく使う包丁だからこそ、是非良いものを選んでください。
目次
めったに買い替えないからこそいい包丁を長く使おう
今後の数年~十数年のことを考えて包丁を選ぼう
すでに包丁をお持ちの方はご存じのとおり、包丁はめったに買い替えることがなく、数年・もしくは十年以上使い続けることも珍しくありません。
よほどの粗悪品か長いこと使っていて、刃が折れてしまうか欠けてしまうようなことになってからようやく買い替えのパターンがほとんどです。
しかし、どうせ長く使うのならばより切れ味が持続するものであったり使いやすい包丁のほうがよくありませんか?
たしかに普通の包丁でもきちんと手入れをすれば十年以上使える場合もありますが、切れ味が長持ちせず手入れが必要になる頻度が多かったりします。また、よほどうまく砥がない限り、高級な包丁の切れ味には一歩劣ってしまいます。
高級な包丁は絶対に必要かと言われるとそうではない、けれどこれからの数年・十数年の調理のことを考えるとあったほうがいいのは間違いありません。
RPGでもターン数をかければ銅の剣でボスモンスターを倒せますが、勇者の剣でサクサク倒したほうが楽だし爽快感もありますよね。それが数回のことではなく、これから十年近くの間にわたる調理に関わってくる話なのですからその重要度はRPGの武器の比ではありません。
これからの十年に及ぶ期間における時間と効率、そしてなによりいい包丁を使うというモチベーションのアップでより調理を快適に行ないたい、という方に高級な包丁をおすすめします。
高級な包丁に変えることで調理の効率も味も向上する
鋭いだけじゃない!高級な包丁は”硬く”かつ”粘り強い”ので切れ味が長持ちする
どんな包丁でも砥ぐことで切れ味は復活しますが、どうせならば一度砥いだら長持ちしたほうが楽で便利です。なぜ高級な包丁が長持ちするのかという理由を紹介していきたいと思います。
鋭い切れ味を出すためには包丁の刃の形と固さが重要で、切れ味を維持するためには刃の硬さと粘りが重要になります。
刃の形は包丁を研いでやれば鋭くできます(youtuberの方で100均の包丁を研いで極上の切れ味に仕上げている方が動画をあげていたりもしますね)。
しかし、この刃の硬さと粘りというのは刃の材質・製造方法でこそ大きな違いがでるため高級な包丁は切れ味が鋭く、かつその切れ味が長持ちするのです。
「硬さ」はもちろん具材の硬さに負けないために必要で、簡単に刃が曲がってしまわないように必要です。では「粘り」とはどういったものかというと、包丁が折れてしまったり欠けてしまわないように必要な要素になります。
硬ければ硬いほどいい、と思われるかもしれませんがただ硬いだけだと同じように硬いものとぶつかったときに砕けてしまいます。例えば陶器は固いですが、床などに落としたり石などがぶつかると砕けてしまいますよね。
それに対して時代劇などで日本刀同士がぶつかるシーンで刀が砕け散ったなんてことは見たことがありません。これは衝撃を和らげたり、うまく逃がしているからで、この性質を「粘り」と呼びます。
ただ硬いだけの均一な素材は粘りがなく衝撃に弱く、簡単に砕けたり折れたりしてしまいます。そうならないように高級な包丁では、金属の層を重ね合わせた多層化されたものが多くみられます。
包丁を研いで切れ味を維持
どんなにいい包丁でも使っていくうちに、どうしても切れ味が落ちていってしまいます。せっかく買った包丁を長持ちさせたいなら、定期的な手入れが必要になります。
高級車を買っても洗車やメンテナンスをしないとすぐダメになってしまうのと同じで、せっかくいい包丁を買っても定期的に砥がないと切れ味が落ちてしまいます。
「包丁を研ぐ」という行為は以前は専門の方にお願いすることが多く、少しハードルが高かったのですが、近年では引くだけで簡単に研げる研ぎ器が販売されているので、自力で砥石で研ぐことが多く、どなたでもお手入れを自宅で行えるようになりました。
本格的に「包丁を研ぐ」ということに挑戦したい方には砥石を、とりあえず切れ味を維持しておきたい、という方には簡易砥石をおすすめします。
砥石についてもっと詳しく知りたい方はこちらの記事をどうぞ。
*研ぎ器で扱える包丁には種類があるので、購入の際は材質、大きさなどに注意してください
切れ味の鋭さで料理の味が変わる
「切れ味が鋭い」とはスッと食材が切れる状態ですが、きれいに食材を切ることは見た目だけじゃなく味にも影響します。
私たちは食べ物を主に「味」「香り」「食感」で味わっています。とくに食材にあまり手を加えず味そのものを活かす和食において「食感」はかなり大切になってきます。
切れ味が鈍いと食材を叩き潰すように切ることになってしまい、食材の繊維が潰れてしまい食感が損なわれてしまいます。
もちろん上手に繊維を壊さないように切るには技術も必要ですが、包丁の鋭さも欠かせません。食材の味を壊さず切ることが可能な包丁こそいい包丁と言えるでしょう。
切れ味鋭く長く使える高級な包丁を紹介
zwilling 三徳包丁 ダマスカス多層鋼
zwillingの最高級モデル「ツインセルマックス」
刃は、ツヴィリング史上最高の硬度を誇るMC66スチールを使用していて、高級刃物鋼で挟み合金化した3層プレートを採用して、切れ味の良さと持続力があります。
シンプルなステンレススチールの輝きと、ブラックマイカルタのハンドルが落ち着いた美しいデザイン(IFデザイン賞受賞ナイフ)で職人の手により、丁寧に仕上げられている逸品になります。
こだわりは刃だけでなく、ハンドルは手に馴染む丸みを帯びたアーチ型で樹脂を染み込ませ、美しい波模様が特徴的な素材、マイカルタを使用。ツバとエンドキャップは職人の手でミラー仕上げに加工されています。
ハンドルエンドにはツインマークが彫られているツヴィリングのもう1つの最高級モデルと呼ぶに相応しく、細部にまでこだわり仕上げています。
お値段も4万円越えと十年以上使っていくのにふさわしい包丁となっています。
関孫六 ダマスカス鋼の三徳包丁
貝印 関孫六 ダマスカス 三徳包丁 165mm AE-5200
日本刀のような模様の刃が魅力
関孫六のトップシリーズである、「関孫六 ダマスカス」シリーズで刃体表面には日本刀を彷彿とさせる美しいダマスカス模様が特徴です。
ハンドルは手に程よくフィットする逆三角形のシェイプ。切れ味、使い心地、デザイン性という機能美を追求した最上位です。
日本刀を彷彿とさせる美しい33層のダマスカス模様に加え、長年培った独自の刃付け技術で鋭利に仕上げられています。それでいてお値段6千円付近と比較的お手頃で人気の商品です。
関孫六の歴史について
「関孫六」というブランドを聞いた覚えがある方もいると思いますが、その起源は鎌倉時代に九州から関(美濃)に移り住んだ刀鍛冶が起源で、多くの名刀が生まれました。
江戸から明治と時代が移り変わるときに、関の刀匠たちの多くが家庭用刃物の製造へと転業したのが関孫六の包丁の始まりです。それだけ永く愛用されているブランドなので、包丁の消え味や耐久性は折り紙付きです。
まとめ
包丁はそれなりのものでも手入れをしてあげれば数年、あるいは十年近く使うことができます。ですが長年使うのであればより切れ味が長持ちし、使い勝手のよいものを使ったほうが効率がいいですし、お気に入りの調理器具は調理のモチベーションアップにも繋がります。
よく使い、かつ長年使う調理器具だからこそ包丁はいいものを是非選んでください。